ビジネスの現場では、フローチャートや組織図、ワイヤーフレームなど、さまざまな図表を迅速かつ正確に作成する必要があります。本記事では、オンライン作図ツール「Cacoo(カクー)」の特徴や機能を詳しく解説し、競合ツールである無料の「draw.io(現diagrams.net)」や高機能な「Lucidchart」と比較することで、導入検討の判断材料を提供します。さらに、Cacooの導入手順と活用シーンも紹介し、ビジネス現場での効率的な図表作成を支援します。
Cacooとは?
Cacooは、Webブラウザ上で動作するクラウド型のオンライン作図ツールです。チームメンバーとリアルタイムで共同編集が可能で、フローチャート、組織図、ネットワーク図、ワイヤーフレームなど、多彩なテンプレートが用意されています。直感的なドラッグ＆ドロップインターフェースにより、専門知識がなくても簡単に図表を作成できます。
Cacooの主な機能
- リアルタイム共同編集: 複数ユーザーが同時に同じ図を編集可能。
- 豊富なテンプレート: ビジネス用途向けのテンプレートを多数搭載。
- コメント機能: 図に直接コメントを付与し、フィードバックを集約。
- バージョン管理: 過去の編集履歴を保存し、任意の時点に戻せる。
- エクスポート機能: PDF、PNG、SVGなど多様な形式で出力可能。
- SlackやGoogle Drive連携: 作成した図を外部サービスとスムーズに共有。
Cacooの料金プラン
Cacooは無料プランと有料プランを提供しています。
| プラン | 月額費用(税込) | 機能制限 |
|---|---|---|
| Free | 0円 | 3ダイアグラムまで、ベーシック機能のみ |
| Essentials | 1,000円/ユーザー | 全テンプレート利用可能、10図までのストレージ |
| Professional | 2,000円/ユーザー | 無制限ダイアグラム、バージョン管理、プレミアムテンプレート |
より詳細な最新の料金は公式サイトでご確認ください。
まずはCacoo無料トライアルから始めましょう。
主要ツールとの比較
以下では、Cacooと代表的なオンライン作図ツールであるdraw.io(現diagrams.net)とLucidchartを機能・価格面で比較します。
| 項目 | Cacoo | draw.io | Lucidchart |
|---|---|---|---|
| 料金 | 無料〜2,000円/ユーザー | 無料 | 月額約1,200円〜 |
| 共同編集 | ○(リアルタイム) | ○(リアルタイム) | ○(リアルタイム) |
| テンプレート数 | 豊富(ビジネス向け) | 標準テンプレート | 豊富(業種別) |
| 連携機能 | Slack/Google Drive/Confluence | Google Workspace/OneDrive | Google Workspace/Office 365 |
| エクスポート形式 | PNG/PDF/SVG | PNG/PDF/SVG | PNG/PDF/SVG/Visio |
| 日本語対応 | ○ | △(一部英語UI) | ○ |
draw.ioは完全無料で利用できる一方、機能拡張やテンプレート数はCacooやLucidchartに劣ります。Lucidchartは高度な機能が充実しますが、コストが高く中小規模チームには負担になる場合があります。その点、Cacooは適度な価格帯でビジネス向け機能をバランス良く備えています。
Cacooの導入手順
- 公式サイトにアクセスし、アカウントを作成。
- チームメンバーを招待し、組織用スペースを設定。
- テンプレートを選択して新規ダイアグラムを作成。
- 図形やテキストをドラッグ＆ドロップで配置し、編集。
- 完成した図を必要に応じてエクスポートまたはチーム内で共有。
- 共有された図にメンバーがコメントを追加し、フィードバックを得る。
直感的なUIのおかげで、初めて使う場合でも30分程度で基本操作をマスターできます。
おすすめの活用シーン
- プロジェクトのワークフロー設計や業務フロー可視化
- システムやネットワーク構成図の作成
- サービスや製品のワイヤーフレーム作成
- マニュアルや資料の図解作成
- チームのアイデア出しやブレインストーミング
また、リアルタイムで共同編集できるため、リモートワーク時の打ち合わせやスクラムミーティングでも重宝します。
まとめと今後の展望
本記事では、Cacooの特徴・機能・料金プランを紹介し、draw.ioやLucidchartとの比較を通じてCacooのメリットを解説しました。中小規模のチームでは、コストパフォーマンスと日本語対応に優れるCacooが最適な選択肢となるでしょう。今後はAIによる自動図解機能や、さらに高度なテンプレートの追加が期待されています。ビジネス現場での図表作成を効率化し、プロジェクトの円滑な進行を実現しましょう。